切り花カーネーションのステークホルダーがスペインに集結。日本の栽培環境とマーケットニーズに合う品種を選抜。
Natascha Faessen/Global product manager,Una Woodhouse/APAC product manager,Testuya Obara/Sales director for Japan,Naoto Murokasa/Sale for Japan
オランダ本社とAPACからステークホルダーが集結。当社のカーネーションの育種及び増殖施設があるスペインのPuerto Lumbreras(プエルト・ランブレス)にて品種選抜を実施。耐病性と栽培性に重点を置いた評価の結果、1500を超える品種の中から日本の気候やマーケットニーズを踏まえて150品種がセレクトされた。
スペインのPuerto Lumbreras(プエルト・ランブレス)にあるブリーディングステーション
当施設の優秀なブリーダーが細部に渡り調査し、集積したデータを分析。経験豊富なブリーダーの知識と分析結果を融合し、日本の厳しい栽培環境やマーケットニーズを満たすための条件を軸に評価が行われました。選抜は大きく分けて2段階あり、一次選抜では主に、フザリウムの耐病試験結果、ガク割れ数値、開花周期に対する収穫本数のデータに重点を置き評価します。次のステップでは、茎質や立ち姿、花弁の開き方、スプレータイプにおいては輪数やフォーメーションなどの秀品性を評価します。厳しい条件での品種選抜はこれまでも行われてきましたが、昨年からターゲットを日本に限定し、より日本の環境下で高いパフォーマンスが見込める品種や、日本のマーケットニーズに見合う品質の品種が選抜されるようになりました。日本からは、昨年に続き、当社の販売代理店である草野産業株式会社の開発営業部より髙山氏が評価に加わり、当社のプロダクトマネージャーや日本支社のメンバーと熱く協議を交わしました。ここで選抜された150品種は、日本の試作圃場で定植試験を行いさらに選抜され、エリート品種のみが日本マーケットに紹介されることとなります。
すでに昨年、同じ条件下で選抜された品種は、日本の試作圃場でその成果が現れており、私たちはこの取り組みが日本の切り花カーネーションの新境地を開拓していくであろうと確信しています。
ベースライフの試験の様子